#23. 🇨🇿ブルノ
9/23
ヨーロッパに来て初めての雨だ。
今日が日曜日であるためか街は人が少ない。
とても静かである。
昨日よりも寒く気温は15度前後。
クラクフでは20度を超えていたが、ブルノに来て一気に温度が下がったのだ。
歩いていると「旧市庁舎」にたどり着いた。
モニュメントの内の一つが傾いているのは、工事作業員の鬱憤晴らしとも、デザイナーの単なる遊び心とも言われている。
旧市庁舎にはドラゴンと呼ばれる模型がある。
しかしこれはどう見てもワニだ。
旧市庁舎を抜けると「緑の広場」通称“キャベツ市場”がある。
特に露店があるわけでもなく人もいない。
広場の中心に巨大なモニュメントがあるだけだ。
また少し歩くと「聖ペテロ聖パウロ大聖堂」が現れた。
ブルノのトレードマークとなっているこの聖堂は非常に大きな建物である。
聖堂からはブルノの街が見渡せる。
ちょうどミサが終わったようで団体が一気に出てきた。
外側から見る様子とは違って、内観は割と新しい教会に見える。
外観は現地市民によって昔の姿がしっかりと保持されている。
街へと下り、城の隣にあるレストランに入った。
店内に客はおらず、店員は暇そうだ。
生ビールと「vepro knedlo zelo」というローストポークを注文する。
店員は「これでいいよね!?」と確認するように、語尾に「ya!?」と言ってくるのが面白い。
結局ここでビールを2杯も飲んで長居してしまった。
お会計は8.5€。
食事を終え、すぐ隣の「シュピルベルク城」へとやってきた。
13世紀初頭に城の建設が始まり皇室の城として使用された後、14世紀中頃には監獄所の役割へと変化したらしい。
城内に入ったが観光客はほとんどいなかった。
展示品には興味がわかず、街へと降りることにした。
今日は自動車もあまり見ない。
まるで捨てられた街のような雰囲気だ。
街の中心である自由広場へ行くと、徐々に人が増えてきた。
広場では今日も露店が並んでいる。
ソーセージと赤ワインを4€で買った。
ワイン屋では様々なワインを試飲できる。
女性店員が気さくに話しかけてくれた。
「日本は教育システムがとても良いよね。」
確かに日本は教育水準が高い国の一つであるが、海外でそう言われてもあまりピンとこない。
少し立ち話をしてワインを受け取った。
食事を終え、帰り際に彼女に挨拶をした。
「この市場は22時までやってるよ。明日もやってるからまた来てね。」と親切に教えてくれた。
ホステルで休んでいると外はすっかり暗くなっていた。
広場で夕食を済ますことにした。
昼とは打って変わって、広場ではアイルランド民謡のような軽快な音楽が演奏されている。
ワインやビールを片手に歌って踊る人。
酔っ払いの長話を真剣に聞く人。
ただ静かに演奏を見ている人もいた。
露店で少し豪華な夕食をこしらえた。
これは酸っぱいキャベツの漬物「ザワークラウト」に、小麦粉を丸めたモチモチの団子、さらにベーコンを混ぜた料理だ。
とても酸っぱい。
肉厚なソーセージを丸々一本。
スライスされたパンが付いてくる。
マスタードは2種類あり、普通の黄色いマスタードとワサビのような香りの白いマスタードだ。
これは「フェーダーヴァイサー」と呼ばれるワインになる前の葡萄酒だ。
昼に話したワイン屋の店員が勧めてくれたのだ。
甘くて美味しい。
彼女は「君、ソーセージ好きなんだね。日本にはないの?」と笑って話しかけてくれた。
ブルノの街は夜でも明るい為、少し街を歩いてからホステルへと戻った。
本日の出費は、
ホステル宿泊費15.3€、食費19.4€、プラハ行きのバス代5.1€で
合計39.8€