#12. 🇭🇺ブダペスト
9/12
パリのシャンゼリゼ通りを真似て作ったと言われる「アンドラーシ通り」を歩く。
歩くこと30分。
見えてきたのは大きな「英雄広場」だ。
ここはハンガリーがまだオーストリア=ハンガリー帝国であった時代に建設された。
モニュメントの上には大天使ガブリエルがいる。
公園に入ると「ヴァイダフニャディ城」が現れる。
895年にハンガリー人によってカルパチア盆地が征服された。
それ以来1000年記念として1896年にこの城が建てられた。
現在城はヨーロッパ最大の農業博物館になっている。
オリンポス十二神らしき像をのせた建物だ。
彼らの内一人が海の神ポセイドンであることはわかった。
その建物の前には「アノニマス」(匿名)と呼ばれる像がある。
頭巾をかぶっていて表情が読み取れず不気味だ。
建物の横の露店で1.6€のサラミサンドイッチを買った。
湖で泳ぐガチョウにパンをあげながら朝食を済ませた。
公園の中をしばらく歩く。
1913年に建設されたヨーロッパ最大の温泉「セーチェーニ温泉」が出てきた。
温泉の前はガーデニングが広がる。
庭師が花を綺麗に整えているようだ。
建物の中では見事な天井が見える。
温泉には入らず外に出た。
1858年にできた「ハンガリー国立歌劇場」は第二次世界大戦の戦禍を免れたとして有名だ。
しかし工事中であった。
非常に残念だ。
ファストフード店に入った。
すると、作業着を着たハンガリー人も続いて入店した。
ホワイトシチューらしきものとコーラを頼んで約4.5€。
完全にホワイトシチューの味だ。
昼食を終え再び歩き出すと、「聖イシュトヴァーン大聖堂」が見えてきた。
ここにはハンガリー初代国王イシュトヴァーン1世の右手のミイラが納められている。
聖堂へ入る前に近くの「California Caffe」で一休み。
アイスチャイティー2.5€を注文した。
Wi-Fiもコンセントもあるこのカフェは居心地抜群だ。
休憩を終えいよいよ聖堂へと入る。
入場は無料だが寄付という名目で1€払うことになっている。
聖堂内は非常に広く、その天井はとても高い。
右手のミイラは見つけだせなかった。
しかし1€で入れるのは非常に高コスパだ。
神聖な空気に包まれた聖堂内部は居心地がよい。
聖堂を出て、ドナウ川へと向かう。
ラーメンはもはや世界中にある料理だが、この店のセンスは割と日本よりではないだろうか。
到着したのは「国会議事堂」。
非常に大きなこの建物の高さは、先程の聖堂と同じらしい。
この国会議事堂と聖堂が高さにおいてはブダペストでツートップだ。
国会議事堂の周りをまわって、ドナウ川沿いに辿り着く。
しばらく川沿いを歩くと、銅で出来た無数の靴がみえる。
ここは「ドナウ川遊歩道の靴」と呼ばれていて、ユダヤ人迫害の“ホロコースト”の歴史に関係する場所だ。
1944年から1945年に多くのユダヤ人がここで靴を脱ぐよう指示された後、銃殺されたらしい。
撃たれた体はそのままドナウ川に落ちていくため、この場所が選ばれた。
その歴史を考えた後、ドナウ川を見るとゾッとする。
水面は陽の光で輝いているが、その川底奥深くには人々の無念がつまっているような気がした。
ホロコーストは日本ではあまり注目されることがないが、ヨーロッパの人と話していると頻繁に話題になる。
「セーチェーニ鎖橋」を眺めながら感慨深くなっていた。
ブダペストで最も大きな市場「ブダペスト中央市場」へと向かう。
印象的な建物はすぐにそこが市場だとわかる。
外観からは想像出来ないほどの大きな市場だった。
ハンガリーで有名な高級食材フォアグラも売っている。
1階は肉屋、八百屋、香辛料屋などが並んでいる。
2階はお土産屋や食堂だ。
ここでハンガリーの国旗のワッペンを2.7€で買った。
市場を出て「ゲッレールト山」に登ることにした。
標高235mの頂上には「自由の像」がある。
頂上まで登るには30分ほどかかるので、かなり体力勝負だ。
おそらくブダペストで最も高い場所であるこの場所から見る街は文句なしの絶景である。
夕暮れを知らせるかのように日差しが照ってきたので、急いで降りることにした。
降りる途中にはランドマークの十字架がみえた。
歩いて「セーチェーニ鎖橋」へと向かっていると、「ブダ城」が顔を出す。
ここは明日行くことにしよう。
ベリー系のジェラートは2.2€だった。
セーチェーニ鎖橋の入口にはライオンの像がある。
橋を渡ってずっとまっすぐ行くとビジネス街になっていて、仕事が終わりの会社員達が見えた。
今日の夕食はここ「Kisharang Étkezde」だ。
食べてみたかったチキンカレーと白ワインを頼んだ。
味は想像どおりだった。
どちらかというと、東南アジア諸国にあるカレーに近いような味だ。
お会計は7.5€だった。
食事を終えて少し街を歩いた。
ロシアによって一度は社会主義となったハンガリーは現在どんな顔をしているのだろうか。
再び国会議事堂へとやって来て、夕日を楽しむことにした。
そしてまた“靴”の場所に。
夕日に照らされる靴は余計に哀愁が漂う。
聖堂まで歩いてきて、昼に行ったカフェにまたお邪魔することにした。
再びアイスチャイティーを注文。
歩き疲れた体に甘く冷たい紅茶が染み渡る。
カフェを出て夜景を見に行くことにした。
すぐ横にある聖堂は、昼間とは違う姿をしていて存在感がある。
セーチェーニ鎖橋は派手にライトアップされている。
綺麗と言えば綺麗だが、人工的な感じが前に出すぎている。
国会議事堂のライトアップはレベルが違った。
建物の前にある水鏡に映し出される姿は圧巻だ。
ブダペストの夜景にかなり満足してホステルへと向かう。
帰りにスーパーで缶ビール1€、ピザ屋でピザ1枚1€を買って帰った。
ブダペストにはもう一泊することに決めた。
明日は「ブダ城」や「漁師の砦」に行くとしよう。
本日の出費は、
ホステル宿泊費10.13€、食費24.9€、チップ代1€、お土産代2.7€で、
合計38.73€